湊かなえの代表作「少女」と短編集「ポイズンドーター」の感想




小説を読む人ならだれもが知っている 湊 かなえ。
私もファンの一人です。初めて作品を読んだとき、衝撃を受けたのを覚えています。
2008年のデビュー作、「告白」が大ベストセラーになって映画化された作品もたくさんあります。湊かなえの作品の中で私なりのおすすめを紹介していきます





少女


デビュー作2作目。
遺書から始まり、遺書で終わります。
死に興味がある少女たちを描く物語。由紀と敦子は人の死ぬところが見たいと、由紀は小児病棟に。敦子は老人ホームにボランティアに行き、そこでタッチー&昴に会います。由紀と敦子の友情物語かと思いながら読み進めると、まさに因果応報ともいえる出来事がめぐりあわさって、自分がしたことは結局は自分にかえってくるのだということをまさに感じる作品。
後半からのストーリー展開がおもしろい作品。全ての登場人物に意味があり、点と点が線でつながっていくのがなんともおもしろく、ダークな部分もある 湊 かなえの作品らしい小説。小説の方がイヤミスな感じがします。

2016年に映画化。メインキャスト 本田翼(由紀)、山本美月(敦子)
漫画もあり。













ポイズンドーター、ホーリーマザー

第155回直木賞候補作。湊 かなえの短編集。
WOWOWで連続ドラマ化

6歳下の妹と扱いが違う。普通にある家庭の中で何が正しくて何が違うのか。姉と妹。男と女。友情。母と子の関係。毒親がいるなら毒娘もいる。
「世の中は、全体の1%にも満たない優しい人の我慢と犠牲の上において、かろうじて成り立っているのだと思います」(優しい人)そんな優しい人の我慢が限界にきたらどうなるんだろう。優しさってなんなんだろうと考える作品だったり、勘違いや思い込みからくるすれ違いなど、複雑な女性の心理に基づく6作の短編集。そのうち5作品は母がからんでいます。

私がゾクッとしたのは一番初めの「マイディアレスト」でした。
人によって物事のとらえ方、考え方違います。相手にとってよかれと思ってしていることが本当は相手にとってストレスでしかなかったり。決して後味のいい終わり方ではないけれど、なにか考えさせらるようなイヤミスな作品だと思います。


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最後に 「毒親」とは



最近耳にする毒親とういう言葉。毒親とはなんなんだろう。それを考えさせられる作品が最後で小説のタイトルでもあるポインズンドーター、ホーリーマザーの作品でした。
私は、毒親はとらえ方次第でだれでもなりうるし、受け取る側の問題なんだと思います。
親が子供のことを思ってしたことでも、子供が苦痛に感じたら「毒」なのかな。と。
たとえそれが正論だとしても。

親子で話し合い、お互いのことを理解しようとするのが一番なのかなと思いました。







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